函館日記

函館暮らしの日記

冬に歩くことを軽視している市政

積雪期になると、函館の歩道は、酷く歩きにくいです。

行政は、一部を除いて、歩道の除雪をしません。 歩く人、歩かなければならない人を、完全に無視しています。

だから、函館は自動車依存です。 市電やバスやタクシーがある都会なのにもかかわらず、歩行者に対する配慮がとても少ないです。

そうして、自動車を持てない人や、運転不可能な人を、完全に無視しています。 これは、差別だともいえます。

景観重視の歩道

植え込みや街路樹が多いです。

夏に歩くことばかりが想定されています。

植え込みや街路樹で、歩道を狭くしています。 冬は、雪の置き場のために歩ける幅が狭くなります。

それなのに街路樹や植え込みを設けるのは、一種の「信仰」なのでしょう。 ナナカマドやツツジが大好きです。 ナナカマドは、防火のためのゲン担ぎ(「竈に七回入れても燃えない」)です。

ツツジは「市の花」でもありますが、ツツジを植えるのは本州と同じ風に暮らすことに固執しているからだとも思います。

花や実で季節を感ずるのはたしかで、冬が辛いからなおさらそうなるのでしょうが、そのために歩きにくくするのはやることがズレています。

さらに歩道によってはわざわざ花壇を設けたりしていますが、そうやって景観を綺麗にして主に観光客を喜ばせているわけです。市にしても、沿道の住民や企業にしても、花を植えるのが良いことであるかのごとく思い込んでいるようですが、私には不可解です。花を植えるのが良いと思っているのも一種の信仰でしょう、人為的な人工物なのに「自然だ」と思っているのも勘違いでしょう。

一般的には、歩道に落葉樹を植えるのは日除けでもありますが、函館の夏は東京なんかと比べたらマシです。 街路樹を植えるのは、園芸業者や落ち葉回収に税金をかけているばかりで、合理的だとは思われません。

観光客重視の歩道整備

観光客の多くは夏に来ます。 だから観光地では、夏の景観を想定した歩道を整備しています。

冬も「クリスマスファンタジー」や「海上冬花火」でなんとかして観光客が来る理由をつくっていますが、冬の観光客の人数が少ないからです。 そして、冬の観光客の行動範囲は狭いので、その行動範囲だけは優先して除雪をします。

観光客の来ないところよりも来るところに優先的に予算を割いています。

自動車優先の歩道設計

日本は全国的にも物凄い自動車依存ですが、前記のとおり函館は、とりわけ自動車依存です。

そもそも一般論として、街路樹や植え込みを設けるのは、車道との境界にするためであり、排ガス汚染の軽減策なのでしょう。

そして、交差点や駐車場など沿道から自動車が出入りするため、自動車の通るところを低くして、歩道の方に傾斜が付けられています。 これは全国各地で一般的です。そもそもそのことも悪いと私は思っています。

しかしそのうえ、積雪と凍結のある函館では、その傾斜によって物凄く歩きにくくなります。それに、雪かきがやりにくいです。

景気のいい札幌の市街地なんかでは、歩道を平らにすることが進められていて、車道との境界には縁石だけが上がっている設計に改められてきています。 函館市政は、そうした再整備も物凄く後手後手。

税金が出せないので雪かきは住民任せ

歩道が公費で除雪されるのは主に国道です。

例えば「漁火通」(国道278号の、大森稲荷前〜根崎)は地元ではランニングコースの定番になっています。 その理由には、1) 歩道が広め、2) 海沿いなので信号が少なめ、というのもありますが、3) 冬には歩道が除雪されることがやや多いということもあります。 いずれの理由についても、冬でも歩行者に比較的有利な道路になるという結果になります。

例えば、函館駅前〜松風町電停の間には「函館都心商店街」というのがありますが、以前はアーケードがありました。 それが、アーケードの維持費や修繕費を賄えなくなり、撤去されました。 だから冬に雪が積もるようになりました。 しかし、路面の多くはタイル貼りのままでアスファルトなどに変えていないので、「どうぞ滑ってください、というか滑れやコノヤロウ」といわんばかりになります。タイルの目地のところは凹んでいるので、雪かきをやればそこから剥がれていき、バキバキに傷んでいます。

歩道の除雪を行政でやっているのはほんの一部です。 ほとんどの歩道は、沿道住民の自主的な雪かきに依存しています。

そうすると、空地、空家は雪かきがない。駐車場などの横の歩道は最低限の(自動車の出入りするところの)雪かきしかしない。 貧困で鬱の人とか、要介護とか身障とかの人は、雪かきがやれない。(冬は寒くて暗いのでなおさら、鬱になります。)

雪かきのされていない道は、人が歩くごとに踏み固められ、ボコボコのツルツルになっていきます。 これはかなりのトラウマものです(苦笑)

つまり、自己中心的行政

自動車を持っている人や、豪雪地帯で生まれ育って未だ足腰の丈夫な人、そういう人々の視点の行政です

冬に歩きにくいから、

移住者が増えない

「富裕層」ですら、夏に滞在して冬は住みたがりません。 なにせ、面倒を厭う層です。

例えば、工藤市長や市は「西部地区の過疎化は、富裕層やIT企業の移住で解決したい」と言っていますが、ただでさえ住みづらいのに、ましてや坂だらけの函館山の麓に住みたがるとは思えません。要は、「打つ手なし」なので、市民に対して、あるいは体面を、取り繕っているだけです。

こんなところでも移住するという人の多くは、豪雪地帯で生まれ育っています。

もしもお金があったら函館に住みません。

しかも、職が無いので、貧困層が移住してくる理由もありません。 景気が悪いうえに、冬の雇用は特に少なくなります。

高齢者や身障者は住むのが困難

盲人が自力で歩くのは無理です。

車椅子ですら走れない道が増えます。

ちなみに、自転車で走る人は結構いますが、相当の手練だと思います。 少なからぬ人は「冬は自転車無理だから困る」と思っています。

今まで住んできた市民ですらも、高齢化などに伴い、物凄く住みづらくなっています。

だからまた恐いのが、運転技能の低下した高齢者が自動車を運転していることが少なくない(運転しないと暮らせない)ということ。 これも、交通事故が増えている一因なのですね。

運動不足で不健康

冬に外を歩けない。 ただでさえ、積雪期には、ほどんどのスポーツはやれなくなります。 運動したければスポーツクラブに行けばいいとしても、それは、会費を払う余裕があり、通うための交通手段がなんとかなる人です。

自動車依存がクセで夏も自動車の人が多いです。

そうして運動不足で身体が鈍るからなおさらしんどくて運動しなくなります。

そうすると、加齢とともに身体が弱りやすくなります。高齢者は悪循環でますます弱り、リハビリでもちゃんとやらないと大変なことになります。(けど、介護にせよリハビリにせよお金がかかります。医療費もかかるし、健康保険の収支だって厳しくなります。)

まとめ

市は、産業重視で、人の暮らしに対しては思い切った施政や支出をしていないのです。

函館は、資本主義的で封建的な気質が強いです。 市政は、地元大資本との関わりが強く、既存の産業を重視しています。 経済が後退し貧困が進むとともに、なおさらに、観光客などの(市外からの)外貨獲得に依存しています。

市は「打つ手なし」で手をこまぬいているばかりで、封建的で権威主義的な気質もあって、国に依存し社会風潮に合わせたがります。(そもそも、教養がない、無能だから、依存気質が強いのだということも大きいでしょう。市外に出たことのある人とか、移住してきた人とかが、少ない。しかもその革新性を発揮可能なような地域社会ではない。)

政治が間違えていても、地元資本や気質が自民党を支持するので、直るとは思われません。

なんとも救いがありませんが。