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函館日記

函館暮らしの日記

「新幹線開業効果」のような、景気の悪さと受動的な思考

北海道新幹線」が開業して渡島大野新函館北斗)に新幹線が来て1年が経つところです。昨年の三郎の日のダイヤ改編と合わせて新幹線が動き始めました。

「新幹線開業効果」という語彙は盛んに用いられていて、なにかにつけて「北海道新幹線開業記念」という冠を付けて騒いできました。

「新幹線開業効果」ですが、これほどまでに宣伝してマスコミ露出を増やしたのですから、あって当然ですよね。どれだけのカネがデンパクに動いたんだろうかと思うとゾッとします(笑)。

新幹線開業ということであちらこちらで騒いだから、これをきっかけに函館に来る人(来函者)は増えました。 しかしそれからどのくらいの割合が今後また来るのかって問題ですよね。

函館駅前の現状

実際には、函館駅前は、青函連絡船が無くなった時点でも経済縮小していますが、新幹線開業を口実にして急行はまなす北斗星などの夜行列車も無くなったことでトドメを刺されました。

廃業したWAKOデパートの跡地に「キラリス函館」という高層ビルが建てられました。故あって竣工が後れ、部分開業が昨年の夏になりましたが、全面開業はテナントが入らないので遅らせるようです。 ビルがスカスカだからなのか公共事業の一環か何がやりたいのか解りませんが、市は「はこだてみらい館」というのを「キラリス」の中に設けたものの、想定の4分の1という凄い動員数で推移しています。実際に、私も行ったことがないのですが。 駅前を、観光客だけのものにせず、住人の場や交流の場にしたいという思いつきなのでしょうが、どちらかというと、それを口実に高層ビルの建築を推進してガラガラのところを埋めようという魂胆なのだろうと邪推せざるをえないくらいです。

函館駅前という海に挟まれた砂州に高層ビルを建てるというのが既に異常で、風土に、自然法則に逆らっているといえます。 そのうえに、「キラリス」は外観の設計が悪くて、気軽に奥まで入れるような雰囲気ではありません。オフィスビルなんかとすら思えます。実際には高層部が住宅なんで、似たりよったりですが。 道路挟んで隣の棒二森屋別館(ボーニ・アネックス)の方がボロボロなのに、好対照です。ボーニアネックスは入りやすいし、冬なんか、暖まりによく入ります(笑)。

そのボーニアネックスにしても、無印良品が入っているのですが、五稜郭公園前、つまり本町(ホンチョウ)に引っ越すらしいですね。観光客目当てにすれば結構売れていた無印良品なんですが、そういうのは本意では無かったのでしょうね。 地元の人が多く集まるのは、繁華街では本町で、丸井今井もまだあります棒二森屋よりはボロくなくブルジョワな雰囲気です。 地元の買い物は、美原や昭和のような旧亀田市の住宅地の近くが主で、自家用車でまとめ買いする群れがいるのですよね。イトーヨーカドーとかメガドンキとかユニクロとか、ヤマダとかケーズとかベストとか、そっちですもの。強いていえばさらに、五稜郭駅五稜郭公園ではないです)の近くのポールスターショッピングセンターとか。

ボーニアネックスには、新幹線開業に釣られたか、ミニプラが入りはしました(昔のソニープラザですよね、あれはたしか)。 あと、期間限定(超限定(笑))で、東急ハンズが入るみたいです。 東急ハンズは札幌にはありますが、函館に出てくるコストは大きく、他方で函館にはイエローグローブ(小笠原)とホーマックがありますから、勝算はあんまりないと思います。契機がどんなもんなのか様子を見に来るんだと思います。

函館駅前の整備も、色々と後れています。駅前の商店街(都心商店街)のアーケードを撤去しましたが、その後の共同溝工事は遅々としか進めておらず、アーケードの下だからこそのタイル舗装が今や積雪期には滑ること滑ること(苦笑)。 共同溝工事と合わせてアスファルトにでも貼り直す気なんでしょうが、何年間タイルで放置する気なのか。しかも、閉業した店先など雪かきされずに放置とかあるし。

ICカード今月導入(遅すぎる)

ICAS nimoca」(イカすニモカ)が今月から運用開始されます。すでに販売は始まっているようです。 市電と函館バスで使えます。「交通系ICカード」なので、相互運用の利により「電子マネー」にもなりはします。

遅すぎます。 単純に考えて、新幹線開業時か、それに先立って導入されていなければおかしいですよね。

JR北海道Kitacaを導入してこないのも異常です。本業で収益が上がらず、資金運用が主な収益だった上に、事故や不祥事件(点検不正)を起こしたことで安全強化策に予算を充てるということで経営縮小が加速しているので、Kitacaが来ないのも、「並行在来線」とかいって江差線を3セク化したのも、むべなるかなというところですね。

電子マネー」の利用自体は函館でも、大手コンビニではとっくに普通に使えましたし、近年ようやく観光客向けの主要店舗に導入が進みました。 つまり、順序が変です。

かりに、特別デザインのICカード売って、データ書き込んで一日乗車券として使えたりしたら、とても売れると思うんですけどね(実際には無いです)。

詳細、蓋を開けたら、乗継割引すら「ICAS nimoca」でないと受けられないらしいです。 KitacaとかPASMOとかICOCAとかmanacaとかではダメらしいです。 乗継やるのは地元住民だけだからいいということなのでしょうかね。ICカードにするだけでも現金よりは便利なんですけど、ICカードへの移行をそこまで優遇したいのでしょうか。 まあ、貧困ですから、優遇しないと現金にする人は少なくありませんし、優遇すると言われるとケチの性根がうずくわけですが……

観光客依存と国策受動の限界

日本は貧困と経済縮小が進んでいますから、有所得者は暇が無いでしょう。 貧困層は、精神衛生上は旅行をした方が善いのに、遣うカネがそもそも無いので、旅行すら困難です。さらには今や、「貧困は自己責任」と言って低所得者を苛めるのが道徳として行われていますよね。 景気悪くて当然でしょう。

一時は、上海とかの中国の勢いがあったのもあり、国外からの観光客が増えましたが、もう既に頭打ちになっていると思います。中国などが膨張したのも日本が産業を輸出したからで、その日本がもう貧しいですから、限界は見えています。 そもそも中国を含め東アジアの中国文化圏は日本も含めケチですので、偉い人には高価な土産物を貢ぎますが、それ以外は概ねケチります。一部の成金は「爆買い」とかするらしいですが、その一部に甘えていて成り立つのは一部の業者だけだと思います。

つまりそれは、華人韓人だけではなく、日本人も同じです。一部の高所得者にくっついておこぼれをもらうトリクルダウンで成り立つ業者は限られています。 例えば、長期滞在用宿泊施設が函館にもいくつかありますが、先行したところはそこそこ人気があるようですが、新幹線プチバブルに騙されて思い付きで建てて痛い目にあっている宿泊施設もあります。 資産家目当てにしても限られたパイの奪い合いです。高級ホテルで生き残っているのは限られます。国外からの観光客(インバウンド)目当てに従業員のマルチリンガル化を進めて、施設の改装はケチって、しぶとくしぶとく採算を保っているタフなホテルもあります。他方で、プチバブルを契機に身売りするホテルもあります。取り壊す余裕がある内に廃業したホテルもあります。ビジネスホテルの需要も限界があり、むしろ事業が札幌や東京中心になって函館が干からびてきています。たぶん旭川に取られていっています。

日本人の多くがそうで、多くの地域の人がそうなんですが、観光客がカネを落としていってくれることには大層喜ぶんですね。 けれど、移住してくるとなると注文が多いんですね。資産や信用がないと、移住は難しいです。四国だとかの島国根性のところとか、どっかの山奥もそうですが、かつて最先端の都会だった函館ですら、すっかりこのような老害化が起こっていると思うのですよね。(開港は伊豆下田と同期で、横浜や神戸より先ですから。)

ただでさえ、函館人は、訛っていたり、粗暴だったり、喫煙率が高かったりだから、やって来ても自ずと疎外されがちなんですよ。 先に住んでいる人間は、現状を変えたくない、自分の社会状況を変えられたくないわけでしょ、日本人にせよ、アメリカの開拓農場主にせよ、さ。 日本は儒教国家ですから、先輩風吹かせるとか、上司や経営者が偉いとか、いろいろギスギスしていますよね。

受け入れる側が意識的にへりくだってでも移住を頭下げて雇用まで用意してでも歓迎しないと、状況は変わらないと思いますよ。土地は売れないほど余っていますから、それで思い切ったことするのか、それとも廃墟になりたいのか。

函館市は急速に人口減が進んでいます。 それは、もともと定住している人が多くはない都会だったからだし、若年層の多くは札幌や東京に逃げてしまいます。職がないので食がありません(苦笑)。きょうび、農業ですら食っていけないくらいなのに、農家の少ない旧函館市はどうやって食っていくのかって、観光産業とイカ釣りばっかりなんだと思います。 人口流出と自然減(人は普通に死ぬ)で、人口は減ります。少子高齢化が原因なのではなくて、人口流出が原因です当然。 事実上の国策で、東京や札幌の一極集中は進んでいます。首都機能を分散するという政策は民主党政権の頃くらいでしょうか。 函館もさびれてきていますが、渡島檜山地方を見回すともっと酷い目に遭っている地域は沢山あります。人口増を期待していいのは、北斗市七飯町あたりくらいでしょうか。

普通に考えて(笑)、雇用が足りないので、函館に移住するのは困難です。コンビニバイトとかならありますが、最低賃金クラスで、その最低賃金がですね、北海道は、凄いです(笑)。 冬の生活費のかかり方も凄いです。暖房費を減らしたければ、そういう住宅に住まねばなりません。 一戸建てなんか買ったら、維持が大変です。 暇で裕福なら雪かきなんてやればいいだけだろと思うんですが、貧困だとそうはいきません。貧困と高齢化で、雪かきもしてない健康状態が悪いんだろうな、とおぼしき老朽家屋も散見されます。そこそこの確率で共産党のポスターが貼ってあります。 貧困構造で、トリクルダウン(笑)なんだろうな。

遣うカネが無いんで、経済が死んでいるんですよ。 資産家がカネを持ってきてくれるという甘えでは続かないんですよね。 貧困が無くなって、遣うカネがあって、かりに人でも雇ってでも雪かきさせられたら、凄い経済効果だ。 しかし、そういう些事に応分の報酬が出されるようにして雇用をぶんぶん回すという発想は、日本人には、無いですよね。かりにそういう発想があったら、ボランティアなんか無くて、皆裕福ですよ。介護職にせよこんな苦労してませんよね。

当然ながら、低所得者や無所得者はどんどん増えています。 この層が、遣うカネをもっていないと、経済は保てない。貧困層は社会から疎外され切断されて、いないのと同じことにされてしまいます。 貧困層はどんどん拡大していますから、他方の経済社会はどんどん縮小しています。 花粉アレルギー保有者がいよいよ過半数になりそうらしいですが、そのうち貧困層過半数になるのかもしれませんね。 それでも杉林の抜本的策がとられるどころか、杉は人が植えたので人災ですという事実すら隠蔽されているくらいですから、貧困と経済縮小がどうなるかも想像がつくように思います。

それでも、金持ちと国に甘え続けるんでしょうか。 甘えてきたから飼い殺しにされて、甘えるほどにカネが無くなって人が居なくなっていっているのですが。