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函館日記

函館暮らしの日記

ロープウェイ再開と、冬の観光資源

観光

事故以来運休していた函館山ロープウェイが、運行再開しました。

私としては存外に早いと思いましたが、 一般的な交通機関であれば可及的速やかに再開するものでしょうし、 それよりもおそらくは、観光産業への影響が多大で、地元政財界の意向やあるいは東京や札幌などからの意向でさえも、大きくあったのかもしれません。

天気のせいで景色が観えないとか登れないとかであればまだしも、そもそも「絶対に登れない」ということになると、「冬に函館に行くのはやめておこう」ということになる可能性が高いでしょう。 つまり、ロープウェイの運休が長引くと、観光旅行の候補から外されてしまうわけです。国外から日本へ来る観光客が減るということにすらなりえます。 良くも悪くも函館は観光ブランド力が日本一ですから、ロープウェイの動向次第で首位陥落もありえますから地元は必死ですし、日本の観光産業への影響も大きいのです。

企業としては、人件費や賃料のような固定費は原則として恒常的にかかります。 人は冬でも暮らしていますから、冬でも定収があった方がよいわけで、いわゆる正社員雇用ならば特に「冬は休業」というわけにはいきません。 例えばホテルだと、宿泊客が減り空室率が急増したとなれば、給与が払いきれず倒産しかねません。

もちろん、函館山ロープウェイも従業員を雇っています。 仲間が死んだということで、動揺もしているでしょうし、心情としても何事もなかったかのようにしれっと再開したくはないという感覚はあると思います。喪中どころか忌中ですから、来年は年賀という感覚も無いのではないかと思います。 しかし、運休によって売上が無いということは、給与の原資がなくなるということですから、会社も従業員も共倒れになってしまいます。


函館は、観光産業にあまりにも依存していることにリスクがありますが、とりわけ「函館山から見る夜景」に依存し過ぎています。 実際には見るべきものが沢山あるのに、世間的な知名度としても、それを醸成する宣伝としても、「函館山から見る夜景」ばかりです。

実際には、冬季は寒さや雪があるので観光客がどうしても減る*1ためなんとかして底上げしようと観光資源を用意していますので、冬に来ても見どころは多いです。*2

例えば、12月1日からクリスマス当夜(25日)までは「はこだてクリスマスファンタジー」が金森赤レンガ倉庫の辺りで行われています。年が明けて、札幌では雪まつりがある頃なんかは、若松埠頭(摩周丸の近く)では「海上冬花火」が連夜行われます。*3

今は、駅前にしても、開港通から二十間坂にかけても、イルミネーションをわざわざ点けています。五稜郭公園でも例年やっています。

しかしそもそも、雪景色がすでに観光資源です。函館では雪なんか珍しくありませんが、温暖地からすると珍しいわけですから。 温暖地と異なり夏と冬では景色が一変するので、夏と冬の両方来るのがよいわけです。

歩くのが大変なので冬にわざわざ来る人はそれなりの猛者ですが、同時に「通」だとも言えます。何十年間も毎冬来ているなんていう人すらいます。 こうした「リピーター」が居るのも函館の特徴です。

*1:寒いからというだけではありません。積雪や凍結があるので歩くのが大変です。日によって路面の状態が異なりますから、運が悪ければ路面凍結で歩行困難ということがあります。転倒することもあります。だから旅行者が減るのは当然でしょう。

*2:札幌の「さっぽろ雪まつり」などにしても結局はそうです。

*3:函館は打ち上げ花火をやることがやたらと多いです。夏には「函館新聞」も「北海道新聞」も花火大会をやりますし、「湯の川温泉花火大会」もあります。冬は、クリスマスファンタジーでも毎夜やるツリー点灯式の際に打ち上げます。